算数の成績をあげるのに最も基礎となること、それは計算力です。どんな問題でも計算を間違えてしまえば不正解となります。しっかりと計算力をつけないと、という考えになると思います。
しかしここで言う計算力というのは単に正確に計算できる力という訳ではありません。正確なだけでは不十分です。いかに速く正確に解くかが重要です。速さによって何がどのように変わるかについて見ていきます。
概要
「考える」ことに使える時間は計算力次第
全部で15問、時間50分の入試問題で考えてみます。
考える時間は除いて、計算にかかる時間だけを見てみましょう。
1問1分で計算できる子と、1問2分かかってしまう子がいるとします。
(実際にはトップ層と下位の生徒さん達でもっと開きがあります)
1問1分で計算できるはるかちゃん
計算にかかる時間
もちろん、算数には考える時間が必要です。
考えることに使える時間
50分-30分=20分
となり実に15分もの時間の開きが出てしまいます。
1問当たり1分の差です。
算数においてこれは非常に大きな差です。おそらく2,30点の開きがでると思います。
「時間があればできるのに・・・」という悔しい思いをしないためにも、
計算は毎日こつこつと練習していきましょう。
ただ、漠然と「計算しろ」と言われてもお困りでしょうから具体的にどうすればいいかについてご説明します。
オススメ計算問題集
まずはどの問題集を使うか、これはかなり重要です。
簡単すぎても難しすぎてもよくありません。中学受験のレベルに「ちょうどよい」問題集が最適です。
オススメは中学受験では定番となっている、でる順シリーズの計算問題集「中学入試 でる順過去問 計算 合格への920問 三訂版 (中学入試でる順)」です。
これを1冊しっかりとやりこめば計算力は問題ないでしょう。
1ページ目から順番に解くと難しい場合は、臨機応変に対応しましょう。
これにプラスして「中学入試計算名人免許皆伝―計算問題が速く確実に解けるようになる本」という参考書がオススメです。
計算の参考書って珍しいですが、かなりよくまとまっているので大人が見てもためになります。
こちらはamazonの中学受験問題集ランキングで4位、計算では第1位に選ばれてます(執筆時)
計算の勉強の仕方
計算問題の勉強方法は次の通りです。
- 毎日1ページもしくは2ページ解く。この時、必ず時間を測る。
- すぐに丸付けをし、間違えた問題を解き直す。
- 正解した問題も解説をみる。
- ミスで間違えた場合はミス専用のノートに書く。
- 上記を365日毎日行う。
- 同じ問題集を、最低3回は解く。
ではそれぞれについて見ていきます。
一日のページ数
ページ数は現在の計算力に応じてです。普通より遅いかなと感じたら1日2ページ、普通よりは早いかなと感じたら1日1ページ解きましょう。
時間を測る
本番で焦ることがないよう、お子さんに時間を意識して問題を解いてもらいます。
すぐ丸付けして解き直す
これは教科や分野関係なく共通です。解いたまま放置してはやる意味が全くありません。
正解した問題も解説をみる
計算の工夫等により、自分の解き方より簡単に解いている場合があります。必ずチェックしましょう。
ミス専用のノートを作る
ミスを子供に意識させるのに必要な事柄です。ミスが多い生徒はいくら勉強しても成績があがりません。ミス専用のノートを作るのは非常に大事なことです。
毎日解く
一気にまとめて解いたり、サボりサボり解いていても成果はでてきません。こつこつ毎日行いましょう。
同じ問題集を最低3回は解く
1度問題集を全て解き終わったからといって、力が完全につくわけではありません。繰り返し何度も何度も解き、少しでも時間が早く、ミスなく解けるようになりましょう。できれば5回以上は解いて欲しいです。
以上の事柄を踏まえて計算練習をしていきましょう。
計算練習はあまり面白いものではないです。
できればお母さんかお父さんと競うような形で進められたらお子さんも喜ぶと思うので、ぜひ協力してあげて下さい。