中学受験の算数 正しい勉強法で成績アップさせよう

算数が苦手な子専門のプロ家庭教師です。
今回は算数の正しい勉強法とはどういうものかについて書いていきます。算数が苦手な方向けです。

算数が苦手な方でも、正しい勉強法で頑張れば必ず成績は上がります。言い過ぎました。もしかしたら成績は上がらないかもしれません。時期にもよりますが、成績を上げるには膨大な時間が不可欠です。

しかし、算数の実力は確実にアップしていきます。志望校へは確実に近づきます。
※算数の実力アップというのはここでは、理解して解くことができる問題数が増える・初見の問題に手が出せるようになることとします。

では、算数の実力・成績を上げる方法について見ていきましょう。

皆さん、こんなことを感じた経験はありませんか?

・いくら勉強時間を増やしても成績があがらない
・週テストでは点がとれるけど、実力テストになると点がとれない
・何回も勉強しているのにすぐに解き方を忘れてしまう
・解き方はわかっているのに計算で間違えてしまう
・うちの子、頭悪いんじゃ・・・

これらの原因と対策について見ていく前に、まずは「間違っている勉強法」と「正しい勉強法」について説明していきましょう。

算数の間違っている勉強法とは

まず、「勉強方法が間違っている」とはどういうことか説明します。

例えば中学受験の算数には次のような問題があります。これは売買算という分野で1番最初に習うレベルの問題です。

<問題>
原価100円の品物に2割の利益を見込んで定価をつけました。定価はいくらですか?

この問題を次のように習ったとします。

<解説>
まず次の公式を覚えましょう。
定価=原価×(1+利益率)です。
ですから定価は100×(1+0.2)=120円となります。

さて、いかがでしょう?
大人の方でしたら理解できる方も多いでしょう。正解できた方も多いと思います。
ですが公式を使って答えを出した方は少ないのではないでしょうか?

そして、このように習った子は次のように考えます。
「原価ってなんだ?」「定価は聞いたことはあるけど、何なんだろう?」「2割って割合だ。わけわかんないやつだ」「でも、公式を覚えれば解けるんだ。頑張って覚えよう

このように、全然理解できないまま公式を丸暗記(公式に限らず、解き方を丸暗記)して勉強を続けるというのが「勉強方法が間違っている」ということです。

この問題を解ける子に同じような問題を出し「利益はいくら?」と聞いたところ、かなり考えた末にわざわざ定価を出してから利益を出す子・そもそも利益を出せない子が私の生徒さんにいました。

このように公式丸暗記だけでは、ほんのちょっと角度を変えただけで「初見の問題」となり、対応できなくなってしまいます。

しかも、わざわざ頑張って覚える必要のない難しい公式を覚えたのに、全然成績が上がらないし訳が分からないという、かわいそうな状況になってしまいます。

少し大げさですが、割合が分からない・売買算の言葉が分からない子達からすると先ほどの問題は次のように見えているのです。

<問題>
gharama100円の品物に2asilimiaの利益を見込んでbeiをつけました。beiはいくらですか?

公式として次のように教わります。

<公式>
bei=gharama×(1+faida kiasi)

さすがに大げさな例ですが、上記のイメージを持ってもらうくらいでいいと考えています。
こんな訳のわからない状態で勉強しても、成績アップは望めませんし、そりゃあ算数も嫌いになります。

※ちなみに、算数が得意な子はこのように公式でしか教わらなくても
・利益が20円なんだから当然120円でしょ。なんでこんなものに公式があるんだ? とか
・あー、2割増えるから12割になるのかー。 という風にして勝手に理解したり
・原価ってなんだろう? など的確な疑問を持つことができるので、塾や家庭教師にこのように教わっていたとしてもそこまで問題はありません。

算数の正しい勉強法とは

では「正しい勉強方法」とはどういうものか売買算を例に見ていきます。

1.割合を理解していない場合は、売買算の勉強はあきらめて、いったん割合の単元にもどる。
2.売買算特有の言葉の意味を暗記する(「定価」「原価」「利益」など)
3.まず解かせる。すぐに解き方を教えてはいけない
4.解けたら子供に解説させる

順番に見ていきましょう。

1.理解していない単元にもどる
習っていない分野の学習をする時は、理解していないといけない単元がないか確認しましょう。
今回の例で言うと、売買算を学習するには割合の単元を理解していなければなりません。

ですから、もし割合が理解できていないという場合は、売買算はいったん捨てて割合に戻りましょう。「それじゃあ週テストの成績が・・・」という声が聞こえてきそうですが、仕方ありません。入試本番・中学入学後のことを見据えて、将来的にどっちが子供のためになるかで判断しましょう。

2.言葉の意味を暗記する
中学受験の算数の問題には、単元によって普段聞きなれない言葉が出てきます。そういう言葉がある場合は、しっかりと意味を理解して暗記させましょう。大人にとっては当たり前でも、子供にとっては難しい言葉も多いです。こんな言葉も知らないの?などと思わずに、どの言葉を知っていて、どの言葉を知らないのかしっかりとお子さんの状態を把握しましょう。

3.すぐに公式や解き方を教えない
いきなり公式や解き方を教えると、自分で考える力・初見の問題に対する力をアップさせる機会が失われます。また、理解させずに公式や解き方を丸暗記させて問題を解かせていると、数字を式に当てはめて解けばいいという思考回路になります。

公式や解き方は覚えてはいけない!ということでは決してないのですが、教え方次第では「暗記した式に何も考えず適当に数字を当てはめて答えを出すのが算数だ」という考えになってしまうことが大問題なんです(私はたくさんのそういう子たちを見てきました)。算数はそういう科目ではありません。自分で考え、その考え方を式で表し、答えにたどり着くために試行錯誤するというのが算数です。(世間には「算数や数学なんて暗記すればいい」という考え方がありますが、その考えでOKなのは算数・数学がそれなりに得意な人だけです。算数や数学は暗記なのか?という記事はいつか書きたいと思います)

試行錯誤も何もウチの子全然何も分かんないんだけど?という疑問が当然出てくると思います。そういう場合は少しずつヒントを出して答えに導いてあげましょう。ヒントの出し方はこちらのページのような感じです。(このページみたいにスムーズに行かないことが多いですが・・・)

ヒントを出して解けそうならいいのですが、「ヒントも何もこんなの知らなきゃ解けるわけない!」という問題も出てくると思います。そういう問題でも少しは考えさせてから教えるようにしましょう。

今まで書いてきたことに反しますが、問題によっては「理解しないでも解ければよい」と思える問題もあります。例えば最小公倍数の出し方ですね。最小公倍数のように「理解していなくても様々な場面で使える問題」というのはひとまず解ければよいと考えています(もちろん理解している方がいいはいいのですが、現実問題そんなこと言ってる時間ないですし・・・)。それと「理解するのは難しいけれど、他の問題との絡みがなくそのままの形でよく目にする問題」ですね。これも覚えた方が手っ取り早いですね(上で書いたことと色々矛盾しますが、きれいごとばかり言ってられないです笑。ただし受験校によります。過去問をよく見てみましょう)。臨機応変に対応していきましょう!

ちなみに売買算の問題は、上の問題のレベルであれば単なる割合の問題です。式を教える必要は全くありません。言葉の意味は教えましょう。もし解けない場合は、「どこを理解していないのか・何が分かっていないのか」を突き止め、その対策に力を注ぐことが重要です。

4.子供に解説させる
これは、理解しているかどうかを確認するためです。解説が上手である必要はありません。
「公式だから」「こう習ったから」などが説明に出てきた場合は、理解できていないということになります。理解できていない部分は何度でも教えてあげましょう。

それではここから冒頭にあげたことに関して原因と対策を見ていきます。

勉強時間を増やしても成績があがらない原因と対策

原因は主に次の2つです。
・間違った勉強法をしている
・やっぱり勉強時間が足りない

間違った勉強法をしている
上で説明した通りです。思い当たる人は、今日から勉強法を変えてください。

勉強時間が足りない
成績というのは何か1冊の本を完璧に理解・解けるようにして、ようやくあがります。
そして、1冊を完璧にするというのは非常に時間がかかります。
勉強時間はまだまだ足りていないという現実を受け入れましょう。
いや、もう本当にムリ。限界までやってるという場合、一度塾に相談してみましょう。

実力テストになると点がとれない原因と対策

原因は主に次の2つです。
・間違った勉強法をしている
・復習がおろそかになっている

間違った勉強法をしている
上で説明した通りです。思い当たる人は、今日から勉強法を変えてください。

公式を理解しないで丸暗記するとすぐ忘れてしまいます。
週テストより実力テストの方が範囲が広いですから、丸暗記する公式の量も多くなりますので点数が悪くなるのは当然です。

上であげた公式を再度載せます。

<公式>
bei=gharama×(1+faida kiasi)

こんな状態で公式を覚えているわけです。そりゃあすぐ忘れちゃいます。
勉強方法を変えましょう。

復習がおろそかになっている
当たり前といえば当たり前ですね。
ですが、一度解けたんだからもう大丈夫だろうと思う方が多いです。決してそんなことはありません。

一度解けた問題でも時間が来たら忘れてしまいます。人間ですから。
特に「なんとか解けた」っていう問題は何度も繰り返し解きましょう。
同じ問題集を何回も繰り返し解くことでやっと力がついていきます。

すぐに解き方を忘れてしまう原因と対策

原因は主に次の2つです。
・間違った勉強法をしている
・全然「すぐ」ではない

間違った勉強法をしている
上の「実力テストになると点がとれない原因と対策」と同じです。
今日から勉強法を変えてください。

全然「すぐ」ではない
先ほども書きましたが、人間ですから忘れます。当然です。
大人から見ると分かりきったことだからこそ余計に「すぐ」と感じます。

うちの子、頭悪いんじゃ・・・

間違った方法ではいくら勉強しても理解できるようになりませんし、成績もあがりません。
自分の子供を疑う前に、まずは塾・家庭教師を疑いましょう。

教え方が悪いのに、頭が悪いんだと思われたらたまったものではありません。

「いやいや、塾の先生はすごく評判が良いの」という方もいらっしゃると思います。
しかし集団授業ではカリキュラムにペースを合わせます。塾の都合上、生徒にペースを合わせるわけにはいきません。

「でもでも他の子は理解してるし」という方もいらっしゃるでしょう。
ですが、皆が同じ条件で授業を受けているわけではありません。

売買算を例に説明すると、
・割合を理解している状態で授業を受ける子
・割合を理解していない状態で授業を受ける子
がいます。

後者であれば授業を理解できないのは当然です。
前者であっても「計算が遅い」「小数が苦手」「授業の最初、ボーっとしちゃった」など原因はたくさんあります。

やはり今の勉強方法を見直してみましょう。

まとめ

算数の成績が上がらない要因のほとんどは勉強方法です。
時間がかかっても1つ1つしっかりと理解していきましょう。

塾だけでの理解が難しいという方は基礎問題解説一覧ページで単元を選択し、理解しながら読み進めて下さい。ここでは記載しませんでしたが、もちろん計算力も重要です。ぜひ計算力の大切さもご覧下さい。

中学受験は非常に大変です。
親子で共に中学受験を乗り越えて下さい!