中学受験算数の伸ばし方 正しい勉強法について

中学受験算数が苦手な子専門のプロ家庭教師です。
私自身も中学受験をしており、その時は当時の大手塾で算数は大体学年2位でした。(他の科目は・・・)

そんな私の経験を活かし算数の正しい勉強法や伸ばし方について書いていきます。
まず簡潔に結論を言うと、算数の勉強では初見の問題でも試行錯誤する・分からない場合はきちんと理解して反復する・計算練習が大事です。

算数が苦手な方でも、正しい勉強法で頑張れば算数の実力は確実にアップしていきます。志望校へは確実に近づきます。

皆さん、こんなことを感じた経験はありませんか?

・いくら勉強時間を増やしても成績があがらない
・応用問題に手も足も出ない
・週テストでは点がとれるけど、実力テストになると点がとれない
・何回も勉強しているのにすぐに解き方を忘れてしまう
・うちの子、頭悪いんじゃ・・・

これらの原因と対策について見ていく前に、まずは「間違っている勉強法」と「正しい勉強法」について説明していきましょう。

算数の間違っている勉強法とは

まず「勉強方法が間違っている」とはどういうことか説明します。

例えば中学受験の算数には次のような問題があります。
これは旅人算という分野で1番最初に習うレベルの問題です。

<問題>
2400m離れた地点から、さとし君とたかし君が向かい合って同時に出発します。
さとし君は毎分55m、たかし君は毎分65mで歩きます。
2人は出発してから何分後に出会いますか?

この問題を次のように習ったとします。

<解説>
まず次の公式を覚えましょう。
公式:「出会う時間=二人の間の距離÷二人の速さの合計」
ですから答えは2400÷(55+65)=20分後となります。

そして、お子さんが次のように考えるとします。
・旅人算は公式を覚えればいいのか
・公式に当てはめれば答えが出るんだ
よく分からないけど頑張って公式を覚えよう!

これが間違った勉強の仕方です
分からない問題は式を暗記して乗り切るのではなく理解する必要があります。
そうしないと、少し条件を変えただけで手も足も出なくなってしまいます。

この問題で言うと、次のことを理解しないといけません。
・なぜ、速さを足すのか
・速さの合計は何を意味しているのか
・なぜ、距離を速さの合計で割るのか

このように、理解しないで式を丸暗記するというのが間違った勉強方法です。

中学受験算数の式というのは所詮「+」「ー」「×」「÷」しかありません
どんな時に足して・引いて・掛けて・割るのか、というのは算数が苦手なお子さんでもほとんどの場合分かっていることが多いです。(分かっていない場合はまずはそこから復習する必要があります。)

そして、算数の公式というのは単なる足し算とか掛け算だけでなっており、教える側が楽をするために作られたものがほとんどとしか思えません。

※中学高校で習う数学の公式は「なんでこの式が成り立つの!?」・「この公式を発明した人すごいな!」というものばかりになりますが、算数の公式は「なんでこんなもんいちいち作ったの?」みたいなやつばかりです!

ですから、中学受験算数の公式など覚える必要はありません(円の面積など一部の例外は除く)し、覚えなければ問題を解けないという状態では算数はできるようになっていきません。

覚えるべきは式ではなく考え方です。

今回の問題でいうと以下のことを覚えます。

<旅人算の考え方>
図で状況を整理して二人の動きを想像し、二人の間の距離が1分で何mずつ縮まるかを考える

式を覚えた方が早くない?考えなくて済むし!みたいに感じる人もいると思うのですが、それだと応用がききません。

最初のうちは大変でも「旅人算の考え方」だけで問題を試行錯誤していくことが、応用問題・入試問題の攻略につながります。

※上の問題の解説は以下のページをご覧ください。

算数の正しい勉強法とは

算数の新しい単元を学習する前にまずは確認しておかなければならないことがあります。

準備段階:元となる単元を確認する
→例えば旅人算を習う場合は、その元となる「速さ」の単元を理解していないといけません。他には売買算の場合は割合、曜日の問題の場合は周期算など、元となる単元を理解しているか確認する必要があります。

もし元となる単元を理解していない場合は、新しい単元は一旦置いておかざるを得ません。塾のテストの点数が気になるとは思うのですが、将来を見据えてまずは元となる単元を学び直す必要があります。

では「正しい勉強方法」とはどういうものか見ていきます。

正しい勉強法は、どの分野であれ「その単元の重要な考え方や整理の仕方」(長いので、以降『武器』と呼びます)をもとに試行錯誤することです。

第1段階:武器の基本的な使い方を学ぶ
→上に挙げた旅人算の例だと「図で状況を整理して二人の動きを想像し、二人の間の距離が1分で何mずつ縮まるかを考える」が旅人算の武器の基本です。上の問題でひとまず基本的な使い方は学べます。

この段階では、武器はレベル1です。

第2段階:その武器を使い、新しい問題に立ち向かう
→武器を身に着けたばかりの段階では、いきなり様々な問題が解けるようになるわけではありません(解けるようになる人もいます)。多くの問題を試行錯誤して解きながらその武器の使い方をレベルアップしていきます。

旅人算で言うと、「追いかける問題」「遅れて出発する問題」などの問題を試行錯誤して解くことでレベル2とか3くらいになります。

これらの問題をここで書くと長くなるので、よろしければ以下のページをご覧ください。

「試行錯誤して解く」というのは自分でできる範囲でやれることは全てやるということです。
旅人算で言うと具体的には「何か出せる数字を出す」・「図を描ける範囲で書く」・「1分で何mずつ縮まるかを考える」をできる範囲で行うということです。

人に教わるより自分でできることを最大限行うことこそが武器のレベルアップにつながります。

下記の解説ページでは登場人物の、算数が苦手な「さとし君」ができる範囲で試行錯誤しているので、よろしければご覧ください。「できる範囲」でいいのです。

ちなみにこれらの問題は全て先ほどと同じく「図で状況を整理して二人の動きを想像し、二人の間の距離が1分で何mずつ縮まるかを考える」という考え方で解けます。

第3段階:その武器で難しい場合は、新しい武器を手に入れる
→武器を手に入れてもすべての問題が解けるようになるわけではありません。その際は新しく学びましょう。新しい武器を手に入れるのです。それと同時に今までの武器もレベルアップできればなお良いです。

旅人算で言うと、「池を回る問題」を解く際に現状の武器では解けない可能性があります。(実際には解けるので、現状の武器をレベルアップするチャンスです。)

その際は、「図は円の場合もある」・「二人で進む距離の合計を考える」・「池での追いつき=進んだ距離の差が池1周分」などの新しい武器を手に入れることで問題を解くことができます。

以上、第3段階までありましたが、段階的にはここで終了です。

以降は様々な問題を通してこの第2・第3段階を繰り返し、既存の武器のレベルアップ・既存の武器で解けないときは新規武器の習得を繰り返し、どんな問題でも攻略できる力をつけていきます。

それではここから冒頭にあげたことに関して原因と対策を見ていきます。

勉強時間を増やしても成績があがらない原因と対策

原因は主に次の4つです。
・勉強法に改善の余地がある
・計算ミスが多い
・解くスピードが遅い
・やっぱり勉強時間が足りない

勉強法に改善の余地がある
上で説明した内容に思い当たる方は勉強法を変えることを検討してみてください。

計算ミスが多い
計算ミスが多いと算数の場合は偏差値がすぐに下がってしまいます。算数は1問で偏差値が2くらい変わることが多いので、例えば5問ミスすると偏差値が10くらい下がります。

下記の計算プリントや、塾の計算問題集で計算力を身につけることが大切です。

解くスピードが遅い
算数の試験時間は50分であることが多いですが、普通は時間が足りません。

スピードを速くする現実的な策は次の2つです。
・暗算を鍛える
・典型的な問題は瞬時に考え方が浮かぶようにする

暗算を鍛える場合、下記プリントをご利用ください。どこまでやったほうがいいのかというと、できればなるべく大きな桁までやるのが理想です。あとは、勉強時間との兼ね合いになります。

典型的な問題で瞬時に考え方が浮かぶようにするには、知っている問題でも毎回毎回きちんと考え何回も解くしかありません。
こちらも勉強時間との兼ね合いになります。

勉強時間が足りない
理解して解いているし、試行錯誤も頑張っている!解くスピードは速く、ミスもない!
ただそれでも成績が上がらないという場合は、勉強時間を増やし・解く問題の量を増やすしか方法はないと思います。

中学受験の算数はものすごい速度でカリキュラムが進んでいくので、ついていくには元々膨大な勉強時間が必要です。

いや、もう本当にムリ。限界までやってるという場合は一度塾に相談してみましょう。

応用問題に手も足も出ない原因と対策

これはおそらく上に挙げた勉強法をしていないことが原因だとは思います。
自分でできることを何か一つでもやれればいいんです。答えをどう出すかなんてわからなくていいんです。

例えば旅人算で言うと「線分図を描ける範囲で描く」ということは、線分図の描き方を身に着けていればできると思います。

そのうえで、例えば、「1分で進む距離の差」「A君が進んだ距離」など、何か一つでも出せることがあれば出します。

この時出す数字というのは、答えには関係ない数字でも構いません
答えに関係あるのかないのかなんて、解いている最中は分からないことなんてよくあります。

とりあえず自分でやれることは自分でやってみる、この姿勢で日々勉強していくと少しずつ改善していくと思います。

実力テストになると点がとれない原因と対策

原因は主に次の2つです。
・勉強法に改善の余地がある
・復習がおろそかになっている

勉強法に改善の余地がある
上で説明した内容に思い当たる方は勉強法を変えることを検討してみてください。

復習がおろそかになっている
当たり前といえば当たり前ですね。
ですが、一度解けたんだからもう大丈夫だろうと思う方が多いです。決してそんなことはありません。

一度解けた問題でも時間が来たら忘れてしまいます。人間ですから。
特に「なんとか解けた」っていう問題は何度も繰り返し武器をレベルアップしていきましょう。

すぐに解き方を忘れてしまう原因と対策

原因は主に次の2つです。
・勉強法に改善の余地がある
・全然「すぐ」ではない

勉強法に改善の余地がある
上で説明した内容に思い当たる方は勉強法を変えることを検討してみてください。
上にも書きましたが、基本的には解き方(式)は暗記しません。「考え方」を暗記します。

全然「すぐ」ではない
先ほども書きましたが、人間ですから忘れます。当然です。
大人から見ると分かりきったことだからこそ余計に「すぐ」と感じます。

うちの子、頭悪いんじゃ・・・

間違った方法ではいくら勉強しても理解できるようになりませんし、成績もあがりません。
自分の子供を疑う前に、まずは塾・家庭教師を疑いましょう。

教え方が悪いのに、頭が悪いんだと思われたらたまったものではありません。

「いやいや、塾の先生はすごく評判が良いの」という方もいらっしゃると思います。
しかし集団授業ではカリキュラムにペースを合わせます。塾の都合上、生徒にペースを合わせるわけにはいきません。

「でもでも他の子は理解してるし」という方もいらっしゃるでしょう。
ですが、皆が同じ条件で授業を受けているわけではありません。

旅人算を例に説明すると、
・速さを理解している状態で授業を受ける子
・速さを理解していない状態で授業を受ける子
がいます。

後者であれば授業を理解できないのは当然です。
前者であっても「計算が遅い」「授業の最初、ボーっとしちゃった」「評判と分かりやすさは違う」など原因はたくさんあります。

やはり今の勉強方法を見直してみましょう。

まとめ

算数の成績が上がらない要因のほとんどは勉強方法です。
時間がかかっても1つ1つしっかりと理解していきましょう。

塾だけでの理解が難しいという方は基礎問題解説一覧ページで単元を選択し、理解しながら読み進めて下さい。

中学受験は非常に大変です。
親子で共に中学受験を乗り越えて下さい!

よろしければ家庭教師もご検討ください!!

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