数の性質:第2回 約数の簡単な求め方を学ぼう 素因数分解についても

中学受験算数の数の性質第2回です。中学受験だけでなく中学の学習にも役立ちます。

今回は約数の簡単な求め方についてです。(約数ってそもそも何?という方は約数や素数とは?をご覧下さい。)素因数分解を使う方法や素因数分解すら使いづらい時の約数の出し方についても見ていきます。

※ただ単に約数がいくつになるか知りたいという方は約数の自動計算ツールをご利用ください。

約数の簡単な求め方を身につけよう

問題を通して約数の簡単な求め方を学びましょう。

問題

100の約数を全て求めなさい。

回答

100=1×100
   =2×50
   =4×25
   =5×20
   =10×10

よって答えは1,2,4,5,10,20,25,50,100。

解説

さとし
100÷1~100÷100まで100回計算するの?

ドク
それでもいいんじゃがのぉ

100回計算して地道に求めることもできます。詳しくは約数の意味と地道な求め方をご覧ください。

さとし
でもめんどいね

ドク
そうじゃ。簡単な約数の求め方があるのじゃ

さとし
ほぉほぉ

ドク
実はこの問題は100÷1~100÷10までの10回の計算で済むんじゃ

地道に求めると計算回数が100回、下記の求め方をすると計算回数が10回になります。

さとし
それは助かるね。どうやるの?
ドク
基本的な解き方は前回と一緒じゃ。
100÷100あまり0
100÷50あまり0
と1から順に割っていくんじゃ
さとし
それは前回と一緒だね
ドク
違うのは「商」を使うということじゃ
さとし
商を使う?
ドク
そうじゃ。こんな風に書いていくんじゃ

約数
約数

さとし
100をかけ算で表してあげてるんだね
ドク
そういうことじゃ
さとし
でも、これで何が簡単になるの?
ドク
とりあえず続きを書いていってみぃ
さとし
100÷3=33あまり1・・・あまりが出たやつはどうするの?
ドク
割り切れない数字は書き込まんのじゃ。書くのはあくまで約数だけじゃ

約数だけをかけ算で表していきましょう。

さとし
ほうほう。100÷25あまり0で・・・
ドク
うんうん
さとし
・・・
ドク
・・・
さとし
・・・
ドク
・・・
さとし
・・・100÷100=1あまり0と、できた!

約数
約数

さとし
結局100÷1~100÷100までしました
ドク
・・・100÷10まででよかったんじゃ
さとし
えっ!?
ドク
・・・
さとし
おかげで腱鞘炎になったよ
ドク
・・・ごめんなさい
さとし
でもなんで100÷10まででいいの?
ドク
今書いたものをよく見てみるのじゃ。「10×10」の上と下を見てみるのじゃ

約数
約数

さとし
あ、同じ数字だ!
ドク
じゃろ。じゃから10×10まででいいのじゃ
さとし
じゃあこういうことだね

約数
約数

ドク
そういうことじゃ
さとし
じゃあ答えは1,2,4,5,10,20,25,50,100ってことだね
ドク
その通りじゃ

どこまで書くのか?

さとし
でもさぁ、どこで止めたらいいか分かんないよ。100÷10まででやめていいってどうやって判断すればいいの?
ドク
それは一番下の「×」の右側の数字に注目するんじゃ。下の図の赤い部分じゃ

約数
約数4

さとし
???
ドク
×の左側にはその数字より大きい数字はこないんじゃ
さとし
今回だと10より大きい数字はこないってこと?
ドク
そうじゃ。さっきさとし君は20とか25っていう数字が×の左側にきてたの?
さとし
うん、あれ結局書いた意味がなかったよね
ドク
そういうことなんじゃ。既に10×10の上に書かれていたからのぅ
さとし
じゃあこんな感じだったらさ

約数
約数

さとし
一番下の「×」の右側20に注目してさ
ドク
そうじゃそうじゃ
さとし
この時点では左側には20より大きい数字が来ないってことが分かるってことでいいの?

ドク
その通りじゃ
さとし
めんどくさいね
ドク
理屈を説明するとめんどくさく感じるかもしれんが、練習すればすぐに慣れてくるわい
さとし
そういうもんかな
ドク
そういうもんじゃ

素因数分解を使って求める

100や200くらいであれば上記の方法が一番よいでしょう。しかし、例えば「595」という数字であればどうでしょう?同じようにやっていきましょう。

595=1×595
   =5×119
   =7×85
   =17×35

595の約数は1,5,7,17,35,85,119,595

7で割り切れるというのは、そこまで苦労なくできるかもしれませんが17で割り切れることを見つけるのはなかなか面倒です。そこで利用したいのが素因数分解です。素因数分解というのは、数を素数の掛け算で表すということです。例えば「595」は「5×7×17」となります。どのように出したかは次の通りです。

)595
)119
   17

やっていることは素数でどんどん割っていくということです。

まず、595は一の位が5なので5で割り切れます(詳しくは倍数の判定法をご覧下さい)。595÷5=119なので、次に119を割り切れる素数を見つけます。7で割り切れると分かります(倍数の判定法を考えれば偶数・3と5の倍数は外れるのですぐ見つかります)

119÷7=17となり、これは素数です(少なくとも30くらいまでは、数字を見ただけで素数かどうか分かるようにしておきましょう)。よって、「595」は「5×7×17」と分かりました。さて、ではこれをどう使って約数を出すのでしょうか?

595の約数をもう一度おさらいすると、「1,5,7,17,35,85,119,595」です。これらの約数は全て素因数分解「5×7×17」の「5」「7」「17」を使ったかけ算になっているのです。1つずつ見ていきましょう。

<595の約数>
1:「5」「7」「17」を使わない
5:「5」を1個使う
7:「7」を1個使う
17:「17」を1個使う
35:「5」と「7」を1個ずつ使う(5×7)
85:「5」と「17」を1個ずつ使う(5×17)
119:「7」と「17」を1個ずつ使う(7×17)
595:「5」と「7」と「17」を1個ずつ使う(5×7×17)

「35」であれば5でも7でも割り切れるんだから5×7でも割り切れる、「85」であれば5でも17でも割り切れるんだから5×17でも割り切れるという考え方です。このように素因数分解をして、約数を出す方法があります。

素因数分解でも出しづらいときは?

595であれば素因数分解をして出すこともできました。とりあえず5で割ればいいのが分かることが大きかったです。では「1369」はどうでしょう。ちなみに同じ数字同士を2回かけた数(平方数。3×3とか4×4とか)です。

まずはざっくりと求めます。1369に近そうで簡単に計算できる値を考えます。

<ステップ1:ざっくりと求める>
30×30=900
40×40=1600

以上のことより、30いくつか×30いくつかとわかります。「31」~「39」が候補ですが、それでもまだ9通りあります。全部やっていくのは面倒です。ですから1の位に注目します。

<ステップ2:1の位に注目>
同じ数字同士をかけて値が「9」になるのは「3」と「7」

以上のことより、33×33または37×37と分かります。あとは地道に計算です。

<ステップ3:地道に計算>
33×33=1089
37×37=1369

以上のことより、1369は37×37と分かりました。ちなみに33は3で割り切れるけど1369は3で割り切れないから違う、と考え計算せずに出すこともできます。

今回は無事、素因数分解できました。しかし平方数などの条件がなかったり、もっと数が大きい時はどうしようもありません。倍数の判定法・1の位に注目するくらいしか方法はありません。簡単に出来たら素数かどうかもすぐ判定できちゃいますしね。受験レベルでは上記の出し方ができれば問題ないでしょう。

まとめ

約数を考える時は基本的には1から順で割ることを考え、積の形で表していきましょう。大きい値の時は素因数分解を使うと有効なことが多いです。素因数分解も難しいというときは範囲を絞り、一の位に注目しましょう。

ドク
次回は倍数について見ていきます

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