数の性質:第9回 倍数の簡単な判定方法を覚えよう

中学受験算数の数の性質の問題を解説していきましょう。
数の性質の第9回目です。

今回は数字を見て何の倍数かを判定する方法について見ていきます。
今回の内容は主に場合の数で数字を並べる問題とセットで出てきます。しっかりと覚えましょう。
中学受験算数の基礎に使用されるものだけ記載し余分なものは載せていません。

※解説の目次ページは「基礎問題解説一覧」をクリックしてください。「数の性質」の目次もそこにあります。

このページを理解するのに必要な知識

今回の章を学ぶには「倍数」という言葉の意味を知らなくてはなりません。倍数の意味があやふやだ、という方は「倍数とは?」をご覧下さい。

導入

ドク
今回は倍数の判定方法についてじゃ
さとし
倍数の判定法?
ドク
そうじゃ。例えば「123456789」という数字はなにで割れるのか、ということじゃ

さとし
いち、じゅう、ひゃく・・・1億2千万っててケタが大きすぎるよ。めんどくさいね
ドク
そうじゃ。じゃがここで学ぶ倍数の見分け方を使えば簡単なんじゃ

さとし
ほーほー
ドク
では早速みていくぞぃ

基礎レベルで覚えるべき倍数の判定法

ドク
基礎レベルで覚えるべき倍数は下の8つじゃ
<判定法を覚えるべき倍数>
・2の倍数
・3の倍数
・4の倍数
・5の倍数
・6の倍数
・8の倍数
・9の倍数
・10の倍数

ドク
これらの倍数の見分け方を覚えるのじゃ

さとし
8個もあるの?だるいね

ドク
今回は丸暗記だから楽勝じゃ。では見ていくぞぃ

2の倍数の判定法

ドク
まずは2の倍数の見分け方じゃ
<2の倍数の見分け方>
・下1ケタが「0」「2」「4」「6」「8」のいずれかである

<具体例>
「550」「12」「1234」「12345678」など

さとし
したひとケタ?意味がわかんないよ

ドク
しもひとケタじゃ。意味は1の位ということじゃ

さとし
ほーほー。「550」であれば一番右の数字「0」を見るんだね

ドク
そうじゃそうじゃ

さとし
「1234」は下1ケタが「4」だから2の倍数って感じだね

ドク
そうじゃ。特に「0」は忘れやすいので気をつけるのじゃ

さとし
ほいほーい

3の倍数の判定法

ドク
次は3の倍数の見分け方じゃ
<3の倍数の見分け方>
・各位の数字を全部足して3で割り切れる

<具体例>
「123」「10209」「123456789」など

さとし
各位の数字を全部足して?

ドク
例えば「123」であれば1+2+3=6、
「10209」であれば1+0+2+0+9=12
ということじゃ

さとし
6も12も3で割り切れるから「123」も「10209」も3の倍数ということなんだね

ドク
そういうことじゃ

さとし
「123456789」は
1+2+3+4+5+6+7+8+9=45
だから3の倍数だったんだね

ドク
そうじゃー。では次じゃ

4の倍数の判定法

ドク
次は4の倍数の見分け方じゃ
<4の倍数の見分け方>
・下2ケタが4の倍数(下2ケタが「00」「04」「08」も含むので注意)

<具体例>
「312」「10208」「800」など

さとし
下2ケタ、「312」であれば「12」のこと?

ドク
そうじゃ。「12」が4の倍数だから「312」も4の倍数ってことになるのじゃ

さとし
「10208」だと「08」だね。

ドク
「08」は「8」と考えるので4の倍数になるということじゃ

さとし
なるほどね

ドク
下2ケタが「00」「04」「08」の場合を忘れやすいから注意するんじゃぞ

さとし
ほいほーい

5の倍数の判定法

ドク
次は5の倍数の見分け方じゃ
<5の倍数の見分け方>
・下1ケタが「0」または「5」

<具体例>
「30」「125」「1000」など

さとし
これは何となく知ってたよ

ドク
よろしいよろしい。では次じゃ

6の倍数の判定法

ドク
次は6の倍数の見分け方じゃ
<6の倍数の見分け方>
・上記2の倍数・3の倍数の両方の条件を満たすこと
 →1の位が「0」「2」「4」「6」「8」であり、各位の和が3の倍数であること

<具体例>
「72」「435」「6246」など

さとし
めんどくさっ

ドク
2の倍数でもあり、3の倍数でもあると覚えるのがよいじゃろ

さとし
6は2と3の倍数だからね

ドク
そういうことじゃ。では次じゃ

8の倍数の判定法

ドク
次は8の倍数の見分け方じゃ
<8の倍数の見分け方>
・下3ケタが8の倍数であること(下3ケタが「000」や「008」、「040」なども含む)

<具体例>
「1000」「31120」「123456」など

さとし
4の倍数の見分け方に似てるね

ドク
そうじゃ。セットで覚えるのがよいじゃろう

9の倍数の判定法

ドク
次は9の倍数の見分け方じゃ
<9の倍数の見分け方>
・各位の数字を全部足して9で割り切れる

<具体例>
「126」「10809」「123456789」など

さとし
3の倍数の見分け方に似てるね

ドク
そうじゃ。セットで覚えるのがよいじゃろう

さとし
「123456789」って9の倍数でもあったんだね

ドク
1から9まで足すと45じゃからのぉ

さとし
45は9で割れるからってことか

ドク
そういうこっちゃ。ではラストじゃ

10の倍数の判定法

ドク
最後は10の倍数の見分け方じゃ
<10の倍数の見分け方>
・下1ケタが「0」

<具体例>
「10」「120」「12340」など

さとし
これは知ってます

ドク
では終わります

さとし
お疲れ様でございました

まとめ

中学受験の段階では上記の事柄はひとまず丸暗記しましょう。
中学に入ったら、例えば「なぜ各位の和が3の倍数だと、その数は3の倍数になるのか」を証明(説明)する問題が普通に出てきます。
その時に楽しみながら理屈も覚えましょう。