中学受験算数の過不足算・差集め算の問題をわかりやすく解説していきましょう。今回は過不足算・差集め算の基本的な解き方・考え方です。それでは問題を見ていきましょう。
※他の過不足算の問題&解説は過不足算のまとめページをご覧下さい。
概要
余り&ピッタリの問題
線分図を使う解き方、式で解く解き方の2通りの解き方を見ていきましょう。
線分図を使う解き方
まずは線分図を使った解き方です。
上側の線分図は➀×6=➅個、下側の線分図は➀×4=➃個です。
子供の人数を□人とする場合は、上側の線分図は□×6個、下側の線分図は□×4個です。
式で解く方法
人数を➀人とします。ここまでは一緒です。
6個ずつ配った場合は➀×6=➅個
4個ずつ配った場合は➀×4=➃個です。
配った個数は12個違うので➅-➃=12より
➀=6と出ます。
まぁ、全部線分図の解き方と同じですね。。。
余り&余りの問題
ここでも、線分図を使う解き方、式で解く解き方の2通りの解き方を見ていきましょう。
線分図を使う解き方1
まずは線分図を使った解き方パート1です。
線分図を使う解き方2
次は、少しだけ線分図の描き方を変更します。
どちらの線分図の方がよいか?
・配った個数を表す線分図
・全体の個数を表す線分図
をご紹介しました。
それぞれの特徴は以下の通りです。
・配った個数を表す線分図
→配った個数の差が分かりづらい時は描きづらい。個数の差以外の部分はまぁまぁ描きやすい。
・全体の個数を表す線分図
→配った個数の差は考える必要がないが、線分図そのものが描きづらい。
こう書くと「配った個数を表す線分図」の方が描きやすそうに感じますが、個人的には「全体の個数を表す線分図」の方が好きです。というのは、問題が難しくなればなるほど配った個数の差を考えるのは難しくなるからです。もちろん好みもあるでしょうが。
ということで、残りは「全体の個数を表す線分図」を使って解説していきます。その前に式で解く方法ですね。
式で解く方法
人数を➀人とします。ここまでは一緒です。
5個ずつ配った場合は➀×5=➄なので➄+3個が全体です。
3個ずつ配った場合は➀×3=➂なので➂+23個が全体です。
よって➄+3=➂+23より、➀=10と出ます。
最後の式を解くのは難しいと思いますが、割合・比の分野全般に出てきますので、練習しましょう。
余り&不足の問題
ここでも、線分図を使う解き方、式で解く解き方の2通りの解き方を見ていきましょう。
線分図を使う解き方
まずは線分図を使った解き方です。
式で解く方法
人数を➀人とします。ここまでは一緒です。
6個ずつ配った場合は➀×6=➅なので➅-8個が全体です。
4個ずつ配った場合は➀×4=➃なので➃+20個が全体です。
よって➅-8=➃+20より、➀=14と出ます。
まとめ
それぞれの問題について、線分図と式の両方の解き方を解説してきました。ではどっちがよい解き方でしょうか?
よい解き方とは難しい初見の問題にも対応できる解き方だと思います。「両方余る」だったら引いて、「余る不足する」だったら足して差を出す、というものではありません。
それぞれの特徴ですが、
・式
→式にするのがそもそも難しい。
・線分図
→線分図にするのがそもそも難しい。
過不足算を習い始めの頃は、どちらも難しくとっつきづらいと思います。しかし、式の方は単なる➀の練習で、線分図の方は全体より多いか少ないかをしっかり考えれば済む話です。要は慣れですので、どちらもできなくてはなりません。
今後、入試問題を解いていくと
・線分図では表しづらいが、式なら立てやすい
・式を立てても解けないが、線分図を使うと分かりやすくなる
という問題が出てきます。
ですので、どちらも問題なく使えるようにすることが大切です。どちらも問題なく使えるのであれば普段は使いたい方を使いましょう。