中学受験算数のつるかめ算(鶴亀算)の問題をわかりやすく解説していきましょう。今回は条件不足のつるかめ算の解き方・考え方です。芋づる算とも言われます。
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条件不足のつるかめ算の問題
1個120円のリンゴと1個80円のミカンをいくつか買ったところ840円しました。この時、以下の問いに答えなさい。
(1)ミカンをリンゴより3個多く買ったとき、それぞれ何個ずつ買いましたか?
(2)買い方は全部で何通りありますか?ただし、どちらも1個以上買うものとします。
(1)ミカンをリンゴより3個多く買ったとき、それぞれ何個ずつ買いましたか?
(2)買い方は全部で何通りありますか?ただし、どちらも1個以上買うものとします。
(1)の問題の解説
さとし
全部で何個か分からないの?
ドク
そうじゃ
さとし
条件が不足したら解けないよ
ドク
その代わりに「3個多く買った」という情報があるぞぃ
さとし
でもねぇ
ドク
これを上手く使うのがポイントじゃ
さとし
うーん
ドク
ではヒントじゃ
さとし
待ってました
ドク
今、ミカンの方が3個多いのぉ
さとし
そうだね
ドク
その3個のミカンを減らしたら合計いくらじゃ?
さとし
ミカンは80円だから240円減るね
ドク
すると合計は?
さとし
840-240=600円だよ
ドク
リンゴとミカンを同じ数ずつ買ったら、600円ということじゃ
さとし
1個ずつだと
120+80=200円だから
120+80=200円だから
ドク
うんうん
さとし
600÷200=3個ずつ
ってことになるんだね
ってことになるんだね
ドク
そうじゃ!ミカンを個減らして考えたので
さとし
ミカンは6個リンゴは3個だ!
ドク
正解じゃ
さとし
よくできました
ドク
では(2)じゃ
リンゴとミカンを同じ数にそろえることがポイントです。上の解説ではリンゴにそろえましたが、ミカンにそろえても構いません。
リンゴにそろえるときは以下の式になります。
- リンゴを3個増やす
→120×3=360円増える - リンゴを3個増やしたときの合計金額を出す
→840+360=1200円 - それぞれいくつずつか?(リンゴを3個増やした状態で)
→1200÷200=6個ずつ - 実際の個数を出す
→ミカンは6個、リンゴは3個減らして3個が答えとなる
(2)の問題の解説
さとし
買い方は全部で何通り?
ドク
ちなみに(1)とは関係ないぞぃ
さとし
条件ないじゃん
ドク
そうじゃのぉ
さとし
代わりの条件もないし
ドク
じゃから条件不足のつるかめ算と言われておる
さとし
なんじゃそりゃ
ドク
さて、解くのじゃ
さとし
どうやるの?
ドク
地道じゃ!
さとし
がーーん
ドク
表を作ってあげたから埋めていくんじゃ
リンゴ | ミカン | |
---|---|---|
1個の値段 | 120円 | 80円 |
個数 | 7 | |
個数 | 6 | |
個数 | 5 | |
個数 | 4 | |
個数 | 3 | |
個数 | 2 | |
個数 | 1 |
さとし
なんで7から始まってるの?
ドク
840÷120=7で最大でも7個しか買えんからじゃ
さとし
ほうほう。みかんの個数を埋めていけばいいんだね
ドク
書けないところは空欄のままでよいぞ
さとし
できた!
リンゴ | ミカン | |
---|---|---|
1個の値段 | 120円 | 80円 |
個数 | 7 | 0 |
個数 | 6 | |
個数 | 5 | 3 |
個数 | 4 | |
個数 | 3 | 6 |
個数 | 2 | |
個数 | 1 | 9 |
ドク
うんうん合っておる
さとし
やったね
ドク
で、答えは何通りじゃ?
さとし
答えだけまとめると下のようになるから
(リンゴ、ミカン)=(7,0)(5,3)(3,6)(1,9)
さとし
答えは4通りです!
ドク
ふっ、浅はかよのぉ小坊主
さとし
なんだど!!
ドク
問題文には次のように書かれておる
ただし、どちらも1個以上買うものとします。
さとし
くわっ
ドク
よって答えは以下の3通りじゃ
<正しい答え>
(リンゴ、ミカン)=(5,3)(3,6)(1,9)
(リンゴ、ミカン)=(5,3)(3,6)(1,9)
さとし
ちっ
ドク
最後まで気を抜かないようにしましょう
<補足1>
今回、リンゴが7個の時から1個の時まで計7通り調べました。もし、これをミカンでやるとどうでしょうか?840円でミカンは最大10個買えるので、10個の時から1個の時まで計10通り調べなくてはいけません。調べる個数はできる限り減らしましょう。
今回、リンゴが7個の時から1個の時まで計7通り調べました。もし、これをミカンでやるとどうでしょうか?840円でミカンは最大10個買えるので、10個の時から1個の時まで計10通り調べなくてはいけません。調べる個数はできる限り減らしましょう。
<補足2>
今回、リンゴが7個の時から1個の時まで計7通り調べました。これくらいなら全部調べても問題ありませんが、計100通りとかあったらやってられません。リンゴとミカンの個数、実は規則正しく変わっているのです。
今回、リンゴが7個の時から1個の時まで計7通り調べました。これくらいなら全部調べても問題ありませんが、計100通りとかあったらやってられません。リンゴとミカンの個数、実は規則正しく変わっているのです。
リンゴ:7→5→3→1
ミカン:0→3→6→9
リンゴは2個ずつ減り、ミカンは3個ずつ増えています。調べる量が多いときはこの規則性を利用しましょう。
まとめ
- 個数をそろえるという考え方を覚えましょう
- 地道に解くのも大事です
- 規則性を利用することもできます