つるかめ算:第4回 3つの数のつるかめ算の考え方・解き方

中学受験算数のつるかめ算(鶴亀算)の問題をわかりやすく解説していきましょう。今回は3つの数のつるかめ算の解き方・考え方です。3つも数があると解くのが大変なので、工夫して2つの数にして考えることがポイントです。それでは問題を見ていきましょう。

※他のつるかめ算の問題&解説はつるかめ算のまとめページをご覧下さい。

3つの数のつるかめ算の問題

10円玉、50円玉、100円玉が合わせて23枚あり、合計金額は1180円です。10円玉の枚数と50円玉の枚数が等しいとき、それぞれ何枚ずつありますか?

解説

さとし
3種類もあるの?

ドク
そうじゃ

さとし
困ったね

ドク
ポイントは次の言葉じゃ

10円玉の枚数と50円玉の枚数が等しい

さとし
???

ドク
この条件を上手く使うことで普通のつるかめ算の問題に変身するんじゃ

条件を上手く使い、2つの数のつるかめ算に置きなおして考えるのがポイントです。

さとし
枚数が等しいと言われても・・・

ドク
「平均」するんじゃ

さとし
???

ドク
10円と50円を平均すると何円じゃ?

さとし
30円だね
ドク
それが分かれば問題は次のように置き換えられるのじゃ
<問題(置き換え前)>
10円玉、50円玉、100円玉が合わせて23枚あり、合計金額は1180円です。10円玉の枚数と50円玉の枚数が等しいとき、それぞれ何枚ずつありますか?


<問題(置き換え後)>
30円玉、100円玉が合わせて23枚あり、合計金額は1180円です。それぞれ何枚ずつありますか?

さとし
30円玉なんてないよ。偽造硬貨?犯罪だよ

ドク
さて、この問題を解くとどうなるかのぉ?

さとし
・・・こういう面積図が描けるから

3つの数のつるかめ算

さとし
30円玉が16枚、100円玉が7枚ってなるよ
この面積図の解き方はつるかめ算の面積図の解き方をご覧下さい。

ちなみに式としては以下の通りです。
23×100=2300
2300-1180=1120
1120÷(100-30)=16・・・30円玉の数
23-16=7・・・100円玉の数

ドク
じゃから100円玉は7枚と分かる

さとし
30円玉の16枚って何?

ドク
10円玉と50円玉を合わせた枚数じゃ

さとし
ふ~ん。同じ枚数だからそれぞれ8枚ずつってことになるんだね

ドク
そうじゃ。正解をまとめると次の通りじゃ

<答え>
10円玉:8枚、50円玉:8枚、100円玉:7枚、

さとし
答えは出たけど、よくわからんかったよ

ドク
では補足じゃ

補足

今回のポイントは10円玉と50円玉という2種類の硬貨を、1種類の硬貨に置きなおして考えるということです。1種類にするということは平均するということです。具体例を挙げてみます。

例1)10円玉:1枚、50円玉:1枚
→全部で2枚で60円
つまり、30円硬貨が2枚ある

例2)10円玉:2枚、50円玉:2枚
→全部で4枚で120円
つまり、30円硬貨が4枚ある

例3)10円玉:3枚、50円玉:3枚
→全部で6枚で180円
つまり、30円硬貨が6枚ある

以上のように全て30円硬貨が〇〇枚あるというように考えることで、10円玉・50円玉の2種類から30円玉という1種類に置き換えることができるのです。

さとし
種類を減らすために平均したんだね

ちなみに、10円玉と50円玉の枚数の比が2:1という条件であれば以下のように考えます。

例1)10円玉:2枚、50円玉:1枚
→全部で3枚で70円
つまり、\frac{\ 70\ }{\ 3\ }円硬貨が3枚ある

例2)10円玉:4枚、50円玉:2枚
→全部で6枚で140円
つまり、\frac{\ 70\ }{\ 3\ }円硬貨が6枚ある

例3)10円玉:6枚、50円玉:3枚
→全部で9枚で210円
つまり、\frac{\ 70\ }{\ 3\ }円硬貨が9枚ある

以上のように全て\frac{\ 70\ }{\ 3\ }円硬貨が〇〇枚あるというように考えることで、10円玉・50円玉の2種類から\frac{\ 70\ }{\ 3\ }円玉という1種類に置き換えられます。

さとし
そんな硬貨いやだ・・・

ドク
おつりが大変そうじゃ

さとし
今回は以上です!

まとめ

3つ以上の数のつるかめ算の問題は、2つの数のつるかめ算に置き換えて考えましょう。分数が出てくることもよくありますが、あとは慣れです。しっかりと練習を重ねましょう。