今回も中学受験算数の和差算の問題を解説していきましょう。
和差算の第3回目です。
今回は和差算の考え方・解き方について見ていきます。
このページを理解するのに必要な知識
- 和と差の意味(和差算:第1回 和と差の意味参照)
- 和差算の線分図の描き方(和差算:第2回 和差算の線分図の描き方参照)
導入
ドク
今回は和差算の問題を解いていくぞぇ
さとし
やっと解説だね。前回は線分図だけで終わっちゃったもんね
ドク
線分図の描き方は大事じゃからのぅ
さとし
さっさと解説を聞かせてね
例題
さとし君はたかし君より身長が4cm高いです。
2人の身長の合計は264cmです。
2人の身長を求めなさい。
(前回の和差算:第2回 和差算の線分図の描き方と同じ問題です)
解説
ドク
まず線分図はこうじゃったのぅ
さとし
そうだったね
ドク
和差算の考え方には大きく分けて2通りの考え方があるんじゃ
考え方1
ドク
考え方の1つ目は、大きい方にそろえるという考え方じゃ
さとし
大きいほうにそろえる?
ドク
そうじゃ。線分図をよく見てみるのじゃ
さとし
さっきも見たよ
ドク
今、たかし君の方が4cm低いじゃろ
さとし
そうだね
ドク
じゃが、「もし、たかし君があと4cm高かったら」と考えるのじゃ
さとし
ふーん
ドク
すると次のような線分図に変わるんじゃ
さとし
4のところが実線になってるね
ドク
そうじゃ。たかし君が4cm高くなったという設定じゃからのぅ。あともう1ヶ所変わったところがあるぞい
さとし
264が268になってる。たかし君が4cm増えたから、合計も4cm増えたんだね
ドク
その通りじゃ
さとし
今、上の線と下の線の長さが同じなんだね
ドク
そうじゃそうじゃ。両方の線の合計で268cmなんじゃ
さとし
ということは268÷2=134cmが1本の線の長さだね
ドク
そういうことじゃ。ではさとし君の身長はいくつじゃ
さとし
もちろん134cmだよ
ドク
正解じゃ。ではたかし君はいくつじゃ
さとし
実際にはこの線よりも4cm低いんだから
ドク
うんうん
さとし
134-4=130cmだね
ドク
そういうことじゃ
考え方2
さとし
もうひとつの考え方って何さ?
ドク
今度は「もし、さとし君があと4cm低かったら」と考えるのじゃ
さとし
さっきの逆だね。じゃあ線分図はこんな風になるのかな
ドク
その通りじゃ
さとし
260÷2=130だから1本130cmだね
ドク
うんうん
さとし
だから、たかし君は130cmだ。今度はたかし君が先に出るんだね
ドク
その通りじゃ
さとし
で、さとし君は130+4で134cmだ
ドク
お見事じゃ
まとめ
まず「もし、○○だったら」と考えて線分図の長さをそろえましょう。
それに合わせ、合計も変えましょう。
ドク
次回は3つ以上の数字による和差算について見ていきます