比:第1回 比とは?なぜ使うの?自分で作ってみて比に慣れよう

今回から中学受験算数の比の問題を解説していきましょう。
中学受験算数の肝である「比」の第1回目です。

私は家庭教師をしているのですが、比が苦手な生徒さんはとても多いですね。比は具体的ではなく抽象的なものだからです。例えば、男女比が3:2とあっても男3人、女2人というわけではありません(男3人、女2人かもしれませんが)。

比がよくわからないまま、すぐに比を使った問題を解くのは大変ですし効率も悪いです。まずは、そもそも比とは何なのかを正しく理解しましょう。

今回は「比」とはどういう意味なのか、そもそも何で比なんて分かりづらいものを使うのかについて問題を通してわかりやすく説明していきます。

比とは何か

ドク
今日から「比」の問題を見ていくぞぃ
さとし
比って訳がわからないよね

ドク
比というのは比べることなんじゃ

さとし
比べる?

ドク
例えば次のような文章があるとする
あるクラスの男と女の人数の比は2:1です。

さとし
「:」は何て読むの?

ドク
「:」は「対(たい)」じゃ

さとし
「2:1」は「2対1」ってことだね

ドク
そうじゃ。この文章からは次のことが言える
  • 男の人数も、女の人数も分からない
  • 男は女の2倍いる

さとし
男2人、女1人ってことじゃないの?

ドク
そうかもしれんし、そうじゃないかもしれん

さとし
何言ってるの?バカなの?

ドク
・・・本当の人数はこの文章だけでは分からないんじゃ

比だけ書かれていても実際の人数は分かりません。

さとし
じゃあ何が分かるの?

ドク
「男は女の2倍」ということが分かるんじゃ

さとし
なんで??

ドク
この文章は「男:女=2:1」と読める

さとし
ほぉ

ドク
つまり男が2で、女は1なんじゃ

男 2
女 1

ドク
2は1の2倍じゃろ?

さとし
そうだね

ドク
だから男は女の2倍いるということになるんじゃ

さとし
分かったような、分らんような

ドク
もう一つ例を出すぞぃ
あるクラスの男と女の人数の比は2:3です。

さとし
今度は女の方が多いんだね。でも人数は分からない

ドク
そうじゃ。次のことが言えるぞぃ

  • 男の人数も、女の人数も分からない
  • 女は男の1.5倍いる

さとし
3÷2=1.5倍ってことか

ドク
その通りじゃ

さとし
ほんのちょっとわかってきたよ

ドク
では問題を通して自分で比を作っていきましょう

人数がそのまま比になる問題

あるクラスに男子は13人、女子は15人います。クラスの男女の人数の比を求めなさい。

ドク
答えは13:15ですじゃ
さとし
いきなり答えを言った!

ドク
ほぉっほぉっほぉ

さとし
でもたったこれだけなの?

ドク
これだけじゃ

比が人数と同じになることもあり得ます。

さとし
15:13って逆にしてもいいの?
ドク
それはダメなんじゃ。「男女」の比と聞かれているじゃろ?
さとし
そうだねぇ
ドク
「男女」と男が先、女が後にきてるから「男:女」で答えてあげないといけんのじゃ

数字を逆にすると意味が変わってしまいます。順番に気をつけましょう。

さとし
ふーん。でもそれだけなんだ。簡単だね
ドク
では次の問題じゃ

人数がそのまま比にはならない問題

あるクラスに男子は12人、女子は15人います。クラスの男女の人数の比をかん求めなさい。

さとし
こんなの簡単じゃん
ドク
ほうほう
さとし
さっきと同じでしょ。だから12:15だね
ドク
ぶっぶー不正解ですぅ
さとし
なんでだよ!

ドク
比はできるだけ「簡単にして」答えないといけないんじゃ
さとし
簡単にするって?

ドク
「:」の前と後を同じ整数で割ることじゃ

比を「簡単にする」作業は、分数の約分と同じ要領です。

さとし
今回だと12と15を割ることが出来る数字ってことかな
ドク
そうじゃ。どの数字で割ることができるかの?
さとし
3かな。3だったら12も15も割れるね
ドク
そうじゃ。だから両方とも3で割ってあげるんじゃ
さとし
てことは4:5ってことになるの?
ドク
そういうことじゃ!

問題文に「簡単にしなさい」と書いてなくても簡単にするのが無難です

比の性質

比は「:」の前後を同じ数字でかけても割っても意味は変わりません。例えば、以下の比は数字(表し方)が違うだけ意味は全て同じです。

4:5=8:10(2倍)
   =12:15(3倍)
   =16:20(4倍)

4:5=2:2.5(2で割った)
   =\frac{\ 4\ }{\ 3\ }\frac{\ 5\ }{\ 3\ }(3で割った)
   =1:1.25(4で割った)

どの比を見ても、右側の数字は左側の数字の1.25倍となっています。ですから意味が変わらないのです。

なぜ比を使うのか

比の概念は分かりづらい、別にいらないじゃんという子は結構います。確かに比は慣れるまで難しい考え方です。ですが実際は比べやすくする為に比を使うのです。

例として、「地球から太陽までの距離」と「地球から月までの距離」を比べてみましょう。(計算しやすくする為に、かなり大まかな数字で書いています)

「地球から太陽までの距離」
 →160,000,000 km

「地球から月までの距離」
 →400,000 km

さて「どちら」が「何倍」長いでしょう?

「どちら」がというのはケタを見れば「地球から太陽までの距離」だと分かるでしょう。ですが「何倍」というのは一見分かりづらいです。もちろん計算すれば、暗算レベルの問題ではありますが見ただけでは分かりづらいのです。

これを比で表すと「400:1」となります。この「400:1」という表し方であれば、見てパッと400倍なんだなと分かります。

このように比は分かりやすく比べるために用いられるのです。

日常生活で使われる比(おまけ)

算数・数学の問題だけでなく、ごく普通の日常会話でも比が使われることもあります。バラエティー番組なんか見ていても普通に使われていますね。

例えば、次のような会話です。

ドク
はるかちゃんの好きな食べ物はなんじゃ?

はるか
カレーとハンバーグ!
ドク
何なんくらいの割合じゃ?
はるか
6:4くらい

最後の「6:4」は「6対4」ではなく、「64(ろくよん)」ともよく言います。そして合計で10になるようにして「簡単に」しないことが多いです。比が苦手なお子さんがいる方は日常会話にもさりげなく取り入れてみましょう。

まとめ

  • 比とは比べること
  • 「:」の前後をどうやっておくか、順番に気をつける
  • 比は簡単にして答える
  • 比は分かりやすく比べるために用いられる
  • 比は日常会話にも使われる
ドク

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