本当に役立つ図形問題集5冊!中学受験&小学生にレベル別にご紹介

中学受験で有効な問題集及び小学生にとっておすすめの図形問題集をレベル別にご紹介します。小学校用なのか中学受験用なのか、中学受験でもレベルによって必要な問題集は変わってきます。

私は家庭教師をしているので受験生のご家庭に伺う機会が多いのですが、どこのご家庭にも問題集が余分にあります。「あれこもこれも良さそう、買わないと!」と思い買いますが、結局使わない。きれいなままの問題集をたくさん見てきました。色々買いたくなる気持ちは分かりますが、使わなければ(使えなければ)意味がありません。

このページではもう無駄な買い物をしなくて済むよう、本当に必要な問題集のみを選んでいます。全て自分で購入し中身も細かく確認しています。自分のお子さんにとって本当に必要な問題集は何かの参考にしていって下さい。

初歩的な図形の問題集

<タイトル>
いっきに極める算数

<特徴>
小学校レベルの問題が一通り掲載されており、三角形や長方形の面積の公式など基本から載っています。所々テスト形式になっているので、どこの単元ができていないか分かりやすく管理できます。巻末にはチャレンジ問題として中学受験の過去問がちょこっとだけ載っています。

<ボリューム&学習完了時間の目安>
ページ数:約120ページ。見開きで1つの単元になっています。毎日1単元ずつ学習することにより約2か月で完了します。1単元10分~20分程度です。類題が数多く載っていますので、何回も解きなおす必要は少ないでしょう。

<対象>
小学生の場合
 この問題集は小学校3年~6年の範囲となっています。先取り学習または苦手単元の復習として使いましょう。小学校レベルの問題が一通り載っていますので、これ一冊あれば小学校の図形の勉強は大丈夫でしょう。学校の勉強に問題がなく、先取り学習でもない場合はこの本は不要です。

中学受験生の場合
 先取り学習をする場合を除いて、図形が苦手な人の為の問題集です。偏差値でいうと35~40以下の生徒が対象です。上述したように小学校レベルの問題ですので、中学受験の図形の対策としては不向きです。ただ、作図問題もそれなりに載っていますので、志望校に作図が出るという場合には作図のみ解くのもオススメです。

基本的な図形の問題集

<タイトル>
図形プリント

<特徴>
中学受験算数において定番とされる基本レベルの図形問題が一通り掲載されています。中学受験レベルの問題集ですが、三角形や長方形の面積などの基本も復習できます。こちらも所々確認問題が載っています。

<ボリューム&学習完了時間の目安>
ページ数:約120ページ。見開きで1つの単元になっています。毎日1単元ずつ学習することにより約2か月でひととおり完了します。理解して考える問題になってくるので目安は1単元30分程度。一度解いてハイ終わり、ではなく何回か解きなおす必要が出てくると思うので、この問題集を自分のものにするのには3か月~半年程度かかると思います。

<対象>
小学生の場合
 この問題集は小学校レベルを超えています。ですから、小学校の勉強が簡単でつまらないという子に適しています。中学受験はしなくとも、算数の考え方の面白さに触れることができるので中学以降の数学にも繋がります。

中学受験生の場合
 この本の問題は大抵どの塾のテキストにも載っています。ですが、よりコンパクトにより分かりやすくまとまっています。塾のテキストの基本レベル(※後述)の図形問題なんて楽勝!という以外の方は全員持っていた方がよいでしょう。このレベルの問題が解けなければ入試に臨めません。ただ、図形が本当に苦手な子はまず上記「いっきに極める算数」をこなした後こちらの問題集に取り組みましょう。

※基本レベルを一口にいうのも難しいですが、以下の3つができる人ならおそらく問題ないでしょう。
・切り口が五角形や六角形になる立体の切断
・円すい台(先っぽが切れてる円すい)の体積&表面積
・円が三角形や長方形の周りを移動する問題

ここから先は中学受験をする小学生のみを対象としています。

標準的な図形の問題集

<タイトル>
すらすら解ける魔法ワザ

<特徴>
偏差値50レベルから一歩抜け出す為の問題集です。この一冊をしっかりとやり込めば、図形に関しては得点源になる方がほとんどでしょう。解説がかなり詳しく載っていてオススメです。動画でも解説が見れるようになっています。

<ボリューム&学習完了時間の目安>
ページ数:約120ページ(問題の次のページに解説という構成で、解説を入れると約250ページ)。見開きで1つの単元になっています。全部で50単元&裏技17種類あります。毎日1単元ずつ学習することにより約2か月でひととおり完了します。目安は1単元30分程度。何回か解きなおす必要が出てくると思うので、この問題集を自分のものにするのには3か月~半年程度かかると思います。ただし、塾の基本問題レベルまたは上記「図形プリント」レベルをマスターしている状態での時間です。

補足:本には「1日30分、1ヶ月でできる」と記載されていますが、図形が得意でないと厳しいと思います。

<対象>
 図形の基本レベルは一通りこなせるけど入試レベルになると解けないという子が対象です。基本問題レベルが解けない状態でこの本に手を出すと、結局使わないまま終わると思いますので注意してください。

応用図形問題集

<タイトル>
図形の必勝手筋 平面図形編

図形の必勝手筋 立体図形編

<特徴>
平面図形編と立体図形編に分かれています。難しいです。解説がすごくしっかりとしていますが、解説も難しいです。ですがこの二冊をしっかりとやり込めば、図形に関しては言うことがありません。

<ボリューム&学習完了時間の目安>
平面図形編
ページ数:約45ページ(1ページ1,2問で下に解説が載っています)。全部で44単元あります。毎日1単元ずつ学習することにより約1か月半でひととおり完了します。目安は1単元30分~1時間程度。何回か解きなおす必要が出てくると思うので、この問題集を自分のものにするのには3か月~半年程度かかると思います。ただし、上で挙げた「すらすら解ける魔法ワザ」レベルをマスターしている状態での時間です。

立体図形編
ボリューム的には平面図形編と同じくらいです。ですがこちらの方が1問当たりの時間がかかると思います。下手をすると1問あたり2時間~3時間かかるかもしれません。

<対象>
偏差値60以上で図形が得意な方向けです。それ以外の人がやってもおそらく途中で泣くでしょう。

<注意点>
学習時間を考えると、全ての問題をこなせる子は余りいないと思います。受験する学校に合わせ、よく出る単元に絞り学習することをお勧めします。

おまけ

図形をやり込んで、ものすごく得意になってきたなと思ったら次の問題集に挑戦してみましょう。

図形専門の問題集ではないので、図形の問題数は30問程度ですが難しく面白いです。ぜひチャレンジを!