中学受験算数の多角形の性質の問題を解説していきましょう。
多角形の性質の第1回目です。
今回は対角線の本数の求め方について見ていきます。
分野としては一応平面図形に属するんですが考え方は場合の数ですね。
理解するのが難しい場合はとりあえず公式を丸暗記しましょう。
概要
このページを理解するのに必要な知識
特にないですが、「N個の中から○○個選ぶ」という公式を知っている方がよいかなと思います。知らない方は場合の数3回:取り出す問題を参照して下さい。
対角線とは
ドク
今回は対角線の本数の求め方じゃ
さとし
対角線ってなに?
ドク
ほーほー、ではまずはそこから説明していこうぞ
ドク
対角線というのは頂点同士を結ぶ「辺」以外の線のことじゃ
さとし
???
ドク
まずは四角形で見てみようぞ
ドク
黄色い線が対角線じゃ
さとし
2本あるね
ドク
次に五角形じゃ
さとし
今度は5本だ。要は頂点と頂点を結んだ線だね
ドク
そうじゃ。正確には「辺」以外のじゃな
さとし
ほいほい
<暗記しよう>
対角線とは、頂点と頂点を結んだ線のこと。辺は含まない。
対角線とは、頂点と頂点を結んだ線のこと。辺は含まない。
ドク
では問題じゃ
対角線の本数を求める問題
8角形の対角線の本数を求めなさい。
対角線の本数を求める問題の回答
(8-3)×8÷2=20本
もしくは
8×(8-1)÷2-8=20本
答えは20本です
対角線の本数の求め方の解説
さとし
地道に書いていくと面倒そうだね
ドク
ここでは公式を覚えてもらおう
さとし
対角線の本数を出す公式があるの?
ドク
そうじゃ、これじゃ!
<N角形の対角線の本数の公式1>
(N-3)×N÷2
(N-3)×N÷2
<N角形の対角線の本数の公式2>
N×(N-1)÷2ーN
N×(N-1)÷2ーN
さとし
2つもある・・・。両方覚えなきゃいけないの?
ドク
どっちかでいいじゃろ
さとし
じゃあどっちか教えてくれればいいよ
ドク
この公式は忘れやすいからの
さとし
じゃあなおさらどっちか教えてくれればいいよ
ドク
忘れたときに自力で出せるように理解できた方を覚えればいいじゃろ
さとし
じゃあどっちか理解できればいいんだね
ドク
そうじゃ。では公式の意味を8角形を例に説明していくぞぃ
(N-3)×N÷2の説明
ドク
まずは1つめの公式「(N-3)×N÷2」の説明じゃ
さとし
ほいよ
ドク
まず、1つの頂点から何本の対角線が引けるのかを考えるのじゃ
さとし
???
ドク
こういうことじゃ
さとし
なるほど。1つの頂点から5本だね
ドク
それがN-3の正体なんじゃ
さとし
???
ドク
次の図を見るのじゃ
ドク
印をした3つの頂点には対角線を引けてないのぉ
さとし
そうだね。辺になっちゃうし、自分と同じ頂点に線は引けないしね
ドク
つまり、N-3の「3」、N-3というのは次のことじゃ
<N-3とは>
・1つのの頂点から引ける対角線の数
・1つのの頂点から引ける対角線の数
<N-3の「3」とは>
・自分自身の頂点
・隣り合う2つの頂点
・自分自身の頂点
・隣り合う2つの頂点
さとし
なんとなくわかったよ
ドク
さて、今ひとつの頂点から8-3で5本対角線を引けるとわかりました
さとし
ほいさ
ドク
頂点は全部でいくつじゃ?
さとし
8個だね。あ、だから5×8、つまり(N-3)×Nで対角線の本数が出るんだ!
ドク
ぶっぶーまだ「÷2」が残っておるのぉ
さとし
・・・「÷2」ってなにさ?
ドク
またまた図じゃ
ドク
頂点Aから5本引き、頂点Bからも5本引く
さとし
ふむふむ
ドク
この時、対角線ABを2度数えてることになるのぉ
さとし
そうだね
ドク
すべての線で2度数えていることになるので、最後に「÷2」をしてあげるのじゃ
さとし
ほーほー。なんとなく分かったよ
ドク
「(N-3)×N÷2」の説明は以上じゃ
N×(N-1)÷2ーNの説明
ドク
次は2つめの公式「N×(N-1)÷2ーN」の説明じゃ
さとし
ほいほい
ドク
まず、N×(N-1)÷2とは「異なるN個の中から2個選ぶ」時の公式じゃ
さとし
場合の数で授業で習ったやつだね
ドク
あの時は分数で教えたがの。もちろん分数でもOKじゃ
さとし
つまり「N×(N-1)÷2」は異なるN個の頂点から2つ頂点を選ぶってことだね
ドク
その通りじゃ。
さとし
最後の「ーN」は何?
ドク
ただ2つ頂点を選ぶだけだと、対角線にならないものがあるんじゃ
さとし
あ、「辺」か!
ドク
そうじゃ。辺は対角線にはならなので除いて考えるんじゃ
さとし
理解できたよ
<補足>
場合の数の問題で「○○個の点から○○個の点を選ぶのは何通り?」という典型的な基礎問題があります。
2つめの公式は「○○個の点から2個の点を選ぶのは何通り?」という答えから辺の数を引くということをしているだけです。
場合の数の問題で「○○個の点から○○個の点を選ぶのは何通り?」という典型的な基礎問題があります。
2つめの公式は「○○個の点から2個の点を選ぶのは何通り?」という答えから辺の数を引くということをしているだけです。
ドク
では今日はここまでじゃ
さとし
お疲れ様でございました
まとめ
対角線の公式を2つご紹介しました。
「N×(N-1)÷2ーN」は掲載されてるの見たことないですけど、こっちの方が理解しやすく忘れたときに自分で作りやすいかなぁと思います。
「N個の中から○○個選ぶ」という問題が苦手な方は場合の数:取り出す問題を見て解き方を覚えましょう。公式なのですぐ解けるようになります。(今、見直してみると分かりづらい・・・そのうち修正します)
コメント
とてもわかりやすかったです。
ありがとうございます!