中学受験算数の旅人算の問題を解説していきましょう。
今回は池の周りで追いつく旅人算の解き方・考え方です。
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問題
さとし君とたかし君が池の周りを同じ地点から同じ方向に同時に進みます。さとし君はたかし君に7分後にはじめて追いつきました。池の周りの長さは何mですか?さとし君は分速60m、たかし君は分速40mで歩くものとします。
回答
60ー40=20
20×7=140
答え 140m
式としてはこれだけですが、なぜこうなるのか詳しく見ていきましょう。
図の描き方
さとし
同じ方向だから
ドク
ふむ
さとし
こんな感じだね
ドク
そうじゃ
さとし
・・・
ドク
???
さとし
問題に不備があるよ
ドク
???
さとし
何周して追いついたか書いてないじゃん
ドク
世の中そういうものじゃ
さとし
それじゃあこれ以上、図に描けないよ
ドク
頑張るんじゃ
さとし
・・・
ドク
たかし君が1周目の時に追いついたとして図を描いてあげよう
何周で追いつこうと答えは変わりません。なぜなら「追いつく=1周多く進む」ことが分かるからです。これが分かれば答えが出せます。
「追いつく=1周多く進む」??という方のために、たかし君が1周目で追いつかれた時の例を挙げます。
さとし
わかりづらっ!
ドク
たかし君が青い部分を進んでいる間に
さとし
ふむ
ドク
さとし君は黄色い部分を進む
さとし
ふむ
ドク
・さとし君の2周目の距離
・たかし君の1周目の距離
この2つが同じじゃ
・たかし君の1周目の距離
この2つが同じじゃ
さとし
下図の点線のとこだね
ドク
2人が進んだ距離の差はどれくらいじゃ
さとし
さとし君の1周目の分だけ違うね
ドク
つまり?
さとし
池1周分違うんだね
ドク
そういうことじゃ
さとし
じゃあ2人が進んだ距離の差が
ドク
ふむ
さとし
答えになるんだね
ドク
そういうことじゃ
さとし
さとし君は7分で
60×7=420m
進む
60×7=420m
進む
ドク
うんうん
さとし
たかし君は7分で
40×7=280m
進む
40×7=280m
進む
ドク
うんうん
さとし
だから差は
420-280=140mだ!
420-280=140mだ!
ドク
正解じゃ
上記「回答」で記した式は
60-40=20
20×7=140
という式でした。
60-40=20
20×7=140
という式でした。
これは1分間に2人の距離の差は20であるという考えです。2人は7分間進むので140mとなります。どちらの式で解いても構いません。
<補足>
さとし君は420m進んだので、ピッタリ3周分、たかし君は280m進んだので、ピッタリ2周分でした。図は全然違ってましたね。でも関係ありません。図からは1周分多く進むことが分かれば十分です。
さとし君は420m進んだので、ピッタリ3周分、たかし君は280m進んだので、ピッタリ2周分でした。図は全然違ってましたね。でも関係ありません。図からは1周分多く進むことが分かれば十分です。
まとめ
旅人算では常に図を描いて考えましょう。そうすることで状況を把握しやすくなります。と、ずっと言ってきたのですが、今回の問題は図に描くとごちゃごちゃしちゃいますね。できれば頭の中でイメージしましょう。
今回の問題のポイントは「追いつく=1周分多く進む」ということです。学校の校庭の持久走?とかでグルグル回るときに、追いつく・追いつかれるということがあるかと思います。
追いつくというのは1周多く進んだということ、追いつかれるというのは相手が1周多く進んだということです。このことを忘れずに問題練習に励んでください。