今回から中学受験算数の濃度(食塩水)の問題を解説していきましょう。
濃度の第1回目です。
今回は濃度の3公式の問題について見ていきます。ちなみに濃度の3公式は次のようなものです。
濃度=食塩÷食塩水
食塩=食塩水×濃度
食塩水=食塩÷濃度
食塩=食塩水×濃度
食塩水=食塩÷濃度
この公式、覚える必要は全くありません。割合が理解できていれば済む話です。私は家庭教師をしていますが、割合が理解できている子にはちょっとした言葉の知識を教えるだけで、公式を使わずに実際に問題を解くことができています。
逆に言えば公式を覚えないと問題が解けないということは「割合が理解できていない」または「分からない言葉がある」のどちらかになるでしょう。割合に関しては割合が苦手になる原因や割合の講義をご覧下さい。
ここでは、濃度の3公式の問題を解くのに必要な言葉と解き方について解説していきます。
濃度(食塩水)の問題を解くために必要な知識
濃度(食塩水)の問題を解くために必要な知識は以下の2つです。
・食塩水
・濃度
・濃度
食塩水
食塩+水
濃度
食塩水の中に食塩がどのくらいあるかという割合
以上を踏まえ、食塩水の問題を見ていきましょう。
濃度を求める問題
食塩水が200gあり、その中には食塩が40g含まれています。濃度は何%ですか?
さとし
ちとムズいね
ドク
濃度ということは「食塩」の割合を聞いてるんじゃ
さとし
ほぉほぉ
ドク
言い換えると「食塩は食塩水の何%ですか?」ということじゃ
さとし
じゃあこういうことかな
「食塩は食塩水の何%ですか?」は以下の式で表すことができる。
食塩=食塩水×□
(□は何倍かということ。□を100倍すると「%」になる)
式の立て方は□を使ってかけ算の式を立てようをご覧下さい。
ドク
その通りじゃ
さとし
計算すると下のようになるね
40=200×□
□=40÷200
=0.2
□=40÷200
=0.2
0.2×100=20%
□を使った式の計算方法は還元算の解き方をご覧下さい。
さとし
答えは20%だね
ドク
正解じゃ
さとし
じゃあ次いこう
ドク
その前にじゃ
さとし
なんだ?
ドク
こんな式をいちいち立てるのはめんどくさいんじゃ!!
さとし
なんだって!?
ドク
問題はこうじゃったの?
食塩水が200gあり、その中には食塩が40g含まれています。濃度は何%ですか?
さとし
そうだね
ドク
こんなのはこれで終わりじゃ
ドク
「%」じゃったらこれに100かければよい
さとし
???
ドク
全部で200g、その内の40gじゃから
ドク
こうじゃ
さとし
割合の3公式の問題で解いた200点満点の内の40点って考え方と同じだね
ドク
そういうことじゃ
さとし
じゃあこうすればいいんだね
×100=20%
ドク
正解じゃ
食塩水の問題では分数を使って割合を考えるようにしましょう
食塩の量を求める問題
濃度10%の食塩水が200gあります。この食塩水の中に食塩は何g含まれていますか?
さとし
簡単だね。ただの割合の問題だもん
ドク
ほうほう
さとし
10%ってことは0.1倍でしょ。食塩は食塩水の0.1倍ってことだ
ドク
うんうん
さとし
だから200×0.1=20gだよ
ドク
正解じゃ。では最後の問題じゃ
食塩水の量を求める問題
濃度10%、食塩が30gの食塩水があります。食塩水は何gですか?
さとし
10%は0.1倍だから
ドク
ほうほう
さとし
こういうことだね
食塩水×0.1=食塩
つまり
食塩水×0.1=30g
つまり
食塩水×0.1=30g
ドク
うんうん
さとし
だから30÷0.1=300gだよ
ドク
よくできました
<別解>
10%ということはということです。つまり、=になります。これを解いて300gと出すこともできます。個人的にはこちらの方がオススメです。食塩水は分数で考えるのがいいでしょう。
10%ということはということです。つまり、=になります。これを解いて300gと出すこともできます。個人的にはこちらの方がオススメです。食塩水は分数で考えるのがいいでしょう。
まとめ
濃度の3公式の問題は単なる割合の問題です。公式をムリヤリ覚えないと解けない場合は、まずは割合をしっかりと学習しましょう。
ドク
次回は食塩水を混ぜる問題について見ていきます